月の異名を覚えよう
卯月の晦日に、長谷寺にまうづとて、淀の渡といふものをせしかば(清少納言「枕草子」第116段)
神無月の頃、栗栖野といふ所を過ぎて、ある山里に訪ね入ること侍りしに(兼好法師「徒然草」第11段)
古典の世界では、「一月、二月…」を「睦月、如月…」のように異名で呼ぶ場合があります。
季節とともに覚えておきましょう。
春 | 一月=睦月
(むつき) |
正月に家族や親族が、仲睦(むつ)まじく集まることから。
ちなみに、襁褓(むつき)は赤ちゃんをくるむ布で、今で言う「おむつ」のことです。 |
二月=如月
(きさらぎ) |
寒さで衣を更に着ることから。
もとは「衣更着(きさらぎ)」でした。 |
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三月=弥生
(やよい) |
草がますます生い茂ることから。
「弥」には「いよいよ、ますます」という意味があります。 |
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夏 | 四月=卯月
(うづき) |
卯の花が咲く季節から。
卯は「ウツギ」の異名で、白く咲き乱れるさまは、初夏の風物詩です。 |
五月=皐月
(さつき) |
田植えの時期を表す「早苗月(さなえづき)」から。
現在でも「五月晴れ」「五月雨(さみだれ)」に残っています。 |
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六月=水無月
(みなづき) |
田に水を引く「水の月」から。
他にも、梅雨の後で「水が無い」からという説があります。 |
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秋 | 七月=文月
(ふみづき) (ふづき) |
稲穂がふくらむことから。
書道の上達を願う七夕からきているという説もあります。 |
八月=葉月
(はづき) |
「葉落ち月」から。 | |
九月=長月
(ながつき) |
秋の夜長から。 | |
冬 | 十月=神無月
(かんなづき) |
各地の神々が出雲大社にでかけ、不在になることから。
反対に出雲大社では「神在月(かみありづき)」とされ、祭が行われます。 |
十一月=霜月
(しもつき) |
「霜降り月」から。 | |
十二月=師走
(しわす) |
師(僧侶)が忙しく走り回ることから。
ちなみに月の末日を晦日(かいじつ、みそか、つごもり)といい、一年の最後を「大晦日」といいます。 |
それでは、クイズで月の異名を覚えましょう。
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Quiz 月の異名を覚えよう57+